目標に向かい進み続けるために、コンディショニング作り、そしてアスリート人生を設計できる方を、Think Athleteと定義。ベネクスとしては、リカバリー環境のサポートにより、悔いのないアスリート生活、人生のサポートをすることを目指しています。
今回はThink Athleteの第21弾として、ラグビーリーグワンで見事2連覇を果たされた東芝ブレイブルーパス東京に在籍14年のベテランで、7人制ラグビーの日本代表経験もあるラグビー選手の豊島翔平選手に取材をさせていただきました。
RLスタッフ: 昨シーズンの2連覇、本当におめでとうございます。2024-25シーズンを終えて、率直なご感想をお聞かせください。
豊島選手: ありがとうございます。2連覇という結果を残せたことは、チームとして本当に嬉しいことでした。ただ、正直なところ、僕自身は少し悔しさも残っています。決勝戦では23番のジャージを着て試合に臨みましたが、最後の優勝の瞬間をグラウンドで味わうことができませんでした。もちろん、チームが勝利を収めたことは誇りに思いますが、自分自身のプレーに関してはまだ納得できていない部分があるんです。そういう意味では、完全に満足したシーズンとは言えないかもしれませんね。
RLスタッフ: その悔しさが次のシーズンへのモチベーションにつながっているのでしょうか。
豊島選手: はい、そうですね。次のシーズンでも連覇を目指すことになりますが、あまり「3連覇」という言い方はしないようにしています。僕自身としては、またしっかりとグラウンドに立ち続けて、東芝らしく一戦一戦を戦い抜き、チームの勝利に貢献したいと思っています。昨シーズンの経験を糧にして、さらに良いパフォーマンスを発揮できるよう努力していきたいです。
RLスタッフ: 豊島選手はラグビーを始めてから、かなりの年月が経っていますよね。ラグビーを始めたきっかけや、どのように競技に向き合ってきたのか教えていただけますか?
豊島選手:中学時代はサッカーのクラブチームに所属しながら、学校ではラグビー部に所属していました。そのため、1年生の頃はラグビー部にほとんど顔を出さない「幽霊部員」でした(笑)。週1回練習に参加できるかどうかという感じで、本格的にラグビーを始めたのは中学2年の夏からです。そこから数えると約24年続けていますね。
RLスタッフ: ラグビーを嫌いになったことはありませんでしたか?
豊島選手: 最初は正直、嫌いでした。僕は当時身長も低くて小柄だったので、大きな先輩たちにぶつかられて負けることが多く、「何が楽しいんだろう」と思いながらやっていました。でも、中学3年生の頃から人を抜く楽しさや、相手をかわす感覚を覚えて、ラグビーが楽しいと感じるようになりました。それがきっかけで、高校でもラグビーを続けることを決意しましたね。
RLスタッフ: 中学から始まり、現在までラグビーを続けられていることはすごいモチベーションだなと思いますが、気持ちの移り変わりはありましたか?
豊島選手: そうですね、いつの間にかここまで来ちゃった、という感じです。目の前のことをひとつひとつ真剣に取り組んできた結果が今だと思います。毎日を楽しく過ごしながらラグビーに向き合ってきたことが積み重なって、今の自分につながっているんじゃないかなと思います。自分で「真面目にやってきた」と言うのは少し照れくさいですが、一日一日を大切にしてきたことが今につながっているのは間違いないですね。
RLスタッフ: 日本代表として7人制ラグビーを経験されたことについてもお聞きしたいです。その経験は豊島選手にとってどのようなものだったのでしょうか?
豊島選手: 本当に特別な経験でした。世界の舞台で日本代表として戦うというのは、言葉では表せないほどのプレッシャーと緊張感がありました。結果的にメダルは獲得できませんでしたが、これまでの日本代表が成しえなかった成果を出せたことは誇りに思っています。あの時のプレッシャーや緊張感は、あの場に立った人にしか味わえないものだと思いますし、それを経験できたことは僕の人生において大きな財産です。
RLスタッフ: 出場されたのは何歳の時でしたか?
豊島選手: 2016年のリオデジャネイロでの大会なので、25歳か26歳の時ですね。当時はまだ若くて、体力的にも余裕がありましたが、それでもあの舞台で戦うのは非常に厳しかったです。
RLスタッフ: 現在37歳になり、同世代でラグビー選手としてキャリアを続けている方は少なくなっていると思います。豊島選手がここまで続けられているモチベーションの源は何でしょうか?
豊島選手: やっぱりラグビーが楽しいからですね。ラグビーはコンタクトスポーツなので、ぶつかり合うことが多いですが、僕はポジション的にも相手を避けたりかわしたりするプレーが多いので、その楽しさを感じながら続けています。もちろん、年齢的にもあと数年しかできないかもしれませんが、今のこのプレッシャーや緊張感を感じられなくなるのは寂しいと思います。だからこそ、できる間は全力でやりたいという気持ちがありますね。
RLスタッフ: プレッシャーをポジティブに捉えられているのですね。
豊島選手: プレッシャーってストレスにもなりますけど、僕にとってはそれが楽しさの一部でもあります。試合の時の緊張感やワクワクする気持ちは、スポーツならではのものですし、それを感じられるのが嬉しいんですよね。本番に強いタイプかどうかはわかりませんが、緊張感を楽しめるタイプだと思います。
RLスタッフ: ストレスを力に変えられるのはさすがトップアスリートだと思います。ベネクスとの出会いについてもお伺いしたいです。愛用するようになったきっかけは何だったのでしょうか?
豊島選手: 社会人になって2〜3年目くらいの頃、同じチームの先輩がベネクスを着ているのを見て、「何だろう、これ?」と思ったのが最初のきっかけです。その時はまだ自分には必要ないかなと思っていましたし、「寝れば疲れは取れるだろう」というくらいの感覚でした。でも、年齢を重ねるにつれて疲労を溜めないことの重要性を感じるようになってきました。3年前にベネクスのアンバサダーで元アメフト選手である西村さんと話す機会があり、そこで改めてベネクスの存在を知って興味を持ち、それ以来、愛用するようになりました。
RLスタッフ: 初めて着用した時の感想を教えてください。
豊島選手: 最初は「着心地がいいな」というのが第一印象でした。正直、僕は疑り深いタイプなので、効果を感じるまでは半信半疑でした。でも、実際に使い続けてみると、朝起きた時の目覚め方が違うとか、日々の疲労感が軽減されているのを実感できて、「これはすごいな」と思いましたね。
RLスタッフ:では西村さんからお話を聞いたときは、最初は疑っていましたか?
豊島選手:はい(笑)。ただ年齢のことも大きく、絶対に体力は落ちていくものなので、いつまでラグビーができるんだろうと考える中で、リカバリーは大切にしないといけないなと感じているところでした。実際にはまだ全く衰えは感じていないんですけどね。
RLスタッフ:それはすごいですね。昨シーズンフル出場されていた試合では、年齢を微塵も感じさせないキレあるプレーでした。ベネクスは豊島選手にとってどんな存在ですか?
豊島選手: 今では欠かせない存在です。もし「ベネクスを手放してください」と言われたら、「それは困ります」と即答するくらいです(笑)。試合の前日から着用してリカバリーをして、翌日の試合に臨むというのが僕のルーティンになっています。今では完全にパートナーのような存在ですね。
RLスタッフ: リカバリーについての考え方もお聞きしたいです。豊島選手がスポーツ選手として大切にしているリカバリーのポイントは何でしょうか?
豊島選手: 僕が一番大切にしているのは「疲労を溜めないこと」です。日々の疲れはその日のうちに取るように心がけています。ベネクスのリカバリーウェアを着ることはもちろん、ストレッチや交代浴なども取り入れています。練習後や寝る前にストレッチをすることで、体をリセットして翌日に備えるようにしていますね。
RLスタッフ: それはいつ頃から始めた習慣ですか?
豊島選手: 本格的に意識し始めたのは30歳を過ぎてからですね。ただ、ストレッチ自体は9年前のセブンズ時代から続けています。セブンズは7人制ながら、15人制と同じフィールドを使うので、一人当たりのカバー範囲が広くなります。より広いスペースを走るスポーツなので、体のケアが非常に重要でした。その時からストレッチを徹底するようになり、今でもその習慣が続いています。
RLスタッフ: 目の前のことを真摯に取り組まれてきた成果が今につながっているのがよくわかりました。ラグビー選手ならではの疲労やケガについて、これまでどのように対処されてこられたかについてもお聞きしたいです。
豊島選手: ラグビーはコンタクトスポーツなので、体をぶつけることが多く、筋肉系のトラブルがつきものです。僕自身、若い頃は肉離れを繰り返していました。でも、セブンズ時代にストレッチの重要性を学び、それを継続するようになってからは、ほとんど肉離れをしなくなりました。リカバリーの方法を学び、実践することで、体のトラブルを防ぐことができると実感しています。
RLスタッフ: 遠征や移動時間の疲労についてはいかがでしょうか。長距離移動の影響を感じることはありますか?
豊島選手: ありますね。新幹線や飛行機などで長時間移動すると、翌日の体が少し重く感じることがあります。移動中にできるだけリカバリーを意識することが大切です。僕は移動中にもベネクスを着たり、ストレッチをしたりするようにしています。
RLスタッフ: 最後に、豊島選手が目指す今後の目標や抱負を教えてください。
豊島選手: 現役でいる間は、年齢に関係なく常にジャージを着る努力を続けたいです。そのモチベーションがなくなった時が引退のタイミングだと思っています。まずはラグビーを楽しめる期間を長くするために、しっかりリカバリーをして体を整えることを続けていきたい。結果がどうなるかはわかりませんが、毎日を努力して過ごすことで、最終的には良い結果につながると信じています。
RLスタッフ: ありがとうございました! 豊島選手の熱い思いを伺うことができて、とても感動しました。引き続きのご活躍を楽しみにしています!
■Profile:
豊島 翔平(とよしま しょうへい)
ジャパンラグビー リーグワンに所属する「東芝ブレイブルーパス東京」で活躍するプロラグビー選手。ポジションはFB(フルバック)。
中学2年までは、サッカーに打ち込みながらも、中学のラグビー部に所属。中学3年生からラグビーに専念し、大学ではスピードあるランを武器に3年時に大学選手権で準優勝を経験した。大学4年で7人制日本代表に選ばれ、ワールドシリーズを経験すると、2016年にはリオでの世界大会にも出場し、4位入賞に寄与した。
〈略歴〉
東海大相模高校-東海大学-東芝ブレイブルーパス東京
U20日本代表
日本A代表
2016年 リオデジャネイロオリンピック 7人制日本代表 4位入賞