【Think Athleteインタビュー】ライフセーバー 三井結里花選手 Vol.1「世界一の先にある目標は『ライフセーバーを必要としない海』」

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目標に向かい進み続けるために、コンディショニング作り、そしてアスリート人生を設計できる方を、Think Athleteと定義。ベネクスとしては、リカバリー環境のサポートにより、悔いのないアスリート生活、人生のサポートをすることを目指しています。

今回はThink Athleteの第4弾として、ライフセーバー三井結里花選手に取材をさせていただきました。

Vol.2の記事はこちら→【Think Athleteインタビュー】ライフセーバー 三井結里花選手 Vol.2「日本人が世界との差を埋める戦法は『リカバリー』」 | 休養・リカバリーウェアのVENEX(ベネクス) (venex-j.co.jp)

三井結里花選手は2021年11月に出産を経験後、202211月のISA SUP and Paddleboard Championships「パドルボード競技」で金メダルを獲得されています。ベネクス リカバリーウェアを2016年から使用され、競技はもとより産前産後の期間にもお役立ていただいた三井選手。出産を経て、競技と育児の両立のなかで変化したことや、競技者として、またママアスリートとしてリカバリーとの向き合い方をお話しいただきました。

RLスタッフ:早速ですが、ライフセービングという競技や、始めることになった経緯をお聞かせください。

三井選手:小学生からずっと競泳をやっていました。大学でも続けようと思っていたのですが、すごく信頼していてたコーチに「他の道も考えた方がいいんじゃないか」と言われ、水泳から離れてみた方がいいのかなと思った時に出会ったのが、ライフセービングとトライアスロンでした。どちらも魅力があり迷ったのですが、最終的にはライフセービングを選びました。競技に加え、監視活動があり、自分の行動がいつの間にか人のためになっていたらすごくいいんじゃないかと、今までにない魅力を感じたんです。

RLスタッフ:縁あって出会ったライフセービングで、今、三井選手が目指されていることはなんですか。

三井選手:ライフセービングは、夏の海水浴場で人が溺れたら助けに行くイメージが強いと思いますが、何人助けたから「よっしゃ!」というわけではなくて、「今日一日誰も助けを必要とする人がいなかったね」と終えられる日が一番なんです。私は競泳を通じて、水辺の魅力も楽しさも知っているので、安全かつ安心して楽しく遊んでもらえるような環境作りも含めて、監視活動を行っています。そのなかで、最終的に目指すのは、「ライフセーバーを必要としない海」。遊泳客が自分の身を自分で守りながら、楽しめることが重要だと思っているので、万一助けが必要な時にいかに浮いて待つか、どういう危険があるのかなど情報提供し、事故を発生させないような普及活動もしています。

RLスタッフ:ライフセーバーの活動と並行して続けられている競技では、2019年まで全日本選手権で9連覇され、目覚ましいご活躍をされています。ここ数年はコロナの影響もあったのではないですか。

三井選手9連覇後は、世界選手権に向けて練習を積んでいましたが、2020年はコロナで大会がなくなりました。その後、妊娠・出産を経て、出産から約半年後の20226月に「SUP & Paddleboard 選手権大会」で世界大会への出場権利を獲得し、同年11月には世界大会パドルボード種目にて優勝することができました。

RLスタッフ:約3年間のブランクのなかで日本代表権を獲得。かつ、産後1年未満の世界大会で見事世界チャンピオンになられるって本当すごいなと思います。

三井選手:ありがとうございます。競技で1位を取ることはもちろん大切な目標ですが、ライセービングという大きな枠で考えた時には、決して1位がゴールではないと思っている部分があります。

RLスタッフ:その先にあるものは何でしょうか。

三井選手1位を取れたことでやっと競技が注目され、メディアに取り上げられたり、こうしてベネクスさんに取材いただいたりすることで、少しでもライフセービングというワードを知ってもらえることにつながります。同時に、水辺の安全性に関することなども知ってもらえる機会が増えたらいいなと思って競技活動をやっています。ですので、1位を取ることはもちろんですが、その先にある普及活動、水辺の事故0というライフセーバー共通の大きな目標に向かって、頑張っているところです。

RLスタッフ:今回は競技人生の中で、心身について考えられるアスリートというテーマでもお話を聞かせていただいていますが、三井選手はどんな行動をする人がThink Athleteだと思われますか。

三井選手:自分のことを知る人です。ライフセービングの話じゃないですけど、自分の身は自分で守るためにも、自分の状態を一番良くするための方法をしっかりと知ってるっていうのがすごい大切だなと思います。体調も機嫌も自分でコントロールできる。自分の一番の理解者は自分だって自信を持てる人かなと思っています。

※ライフセービング:水辺の事故を未然に防ぐための監視や救助活動の他、水の安全性に関する教育・啓発活動、人工呼吸や心臓マッサージなどの応急処置も含めた人命救助を本旨とした活動を指す。スポーツ競技としてのライフセービングは、救助技術を向上させる目的で生まれ、海で実施されるオーシャン競技とプールで水難救助を行う競技がある。

Profile

◇ライフセーバー 三井結里花選手

199237日生まれ。日本大学入学後、ライフセービングを始める。ライフセーバー資格取得後、千葉県の九十九里蓮沼海岸で監視活動を経験。ライフセービングスポーツでは、2010年より強化指定選手。2019年に全日本ライフセービング選手権で9連覇。2022年11月に出産後、わずか半年で世界大会への出場権を獲得し、10月開催の世界選手権パドルボード競技にて金メダルを獲得。2023年も再び世界選手権に向けて日々練習を重ね、将来「ライフセーバーが必要とされない海」の実現を目指して活動中。

2016年: ライフセービング世界選手権オーシャンウーマン 5位入賞
2019年: 全日本選手権200mスーパーライフセーバー 9連覇
2022年: ISA World SUP and Paddleboard Championshipプローンディスタンスレース(パドルボード) 金メダル

 ※オーシャンウーマンとは:スイム・ボード・スキー・ランの4種目を1名で行います。レース前に実施される抽選で競技順が決定し、その順番によって展開が大きく変わります。各種目の技術と4種目をやりきる体力、そして状況判断力と、総合力が問われるライフセービングスポーツの競技です。

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